モノのインターネットの市場について

8月 1, 2020
モノのインターネット(英語でInternet of Things IoT)のおかげで私たちの日常生活はますます楽になっていく。
インターネットにつながっているものが相互通信し、遠隔からも認識や計測、制御などもできる。センサーと通信機能があるモノ、例えば、工場内の機械が「調子がわるい」、植物が「水が欲しい」、ドアが「開いている」、などを通信する。そして、これらの通信をインターネットにつながって、離れた場所で分かることができる。
つまり、人が操作してインターネットにつなぐだけではなく、モノが自らインターネットにアクセスすることがIoTの特徴である。
例えば、インターネットにつながっているテレビがあれば、職場からテレビ番組を録画したいならスマートフォンで予約でき、また、真夏で涼しい部屋に戻りたいならスマートフォンで遠隔操作で帰宅時間に合わせて室内の好きな温度を設定することができる。
これは単なる日常生活だけではなく、自動車、交通機関、物流、医療、農業にも普及している。
2019年末に世界中で70億以上のIoTアクティブなデバイスがあったという。米のTransforma Insightsによると2030年までに年間平均成長率(CAGR 11%)で成長し、240億位に達するという予測される。
IoTは日本国内でも成長しているマーケットになる。
IT専門調査会社の IDC Japanの2020年4月の分析結果によると、国内IoT(モノのインターネット)市場のユーザー支出額は、2019年実績(見込値)で7兆1537億円である。これが、2024年まで年間平均成長率(CAGR)12.1%で成長し、2024年には12兆6363億円に達すると予測される。
IoT市場の産業分野別をみると、最も大きい支出額が占める産業分野は製造業である。政府が製造業でのITおよびIoTの活用を推進しているからだと考えられる。
個人消費のIoT支出額も拡大し、家電やオートメーションのスマートホームは、2024年には組み立て製造のあとの最も大きな市場になると見込まれる。
また、小売り店舗内でのリコメンド、院内クリニカルケア、農業フィールド監視、スマートグリッドまたはマートメーター、EV(電気自動車)充電設備管理、テレマティクス保険などのような分野は平均成長率 20%位の成長すると見通される。